9月の読書〜43冊目「傍観してなどいられない」

『ただの息にすぎないが
わたしの使う言葉には
永遠の命が宿っている」
サッフォー(詩人)

9月は図書館通いに熱が入ったこともあって、前月よりよく本を読んでいる。
43冊目は
サラ・パレツキー『沈黙の時代に書くということ』早川書房、2010年
パレツキーときいて、V.I. ウォーショースキーがすぐ思いつく人は探偵小説好きだろう。

妹が大学生時代、探偵小説を愛読しており、彼女がとりわけ気に入っていたシリーズがV.Iの作品だ。私もつられて読むようになった。
この書を手に取るまで、パレツキーがフェミニスト運動に身を投じてきた人とは思わなかった。さほど政治的な色も運動的な側面も強くは感じなかったからだ。
1970年代のアメリカ、そして今の沈黙を強いるアメリカ。歴史としてのアメリカでなく、リアルな、憧れの国などというものではなく、後進的な抑圧的な色を感じ、背筋か凍る思いがした。これが日本の同盟国のリアルな姿。

翻って日本はどうなんだろうか?物言わぬように、思考停止をするように、気づかぬうちにさせられていないだろうか。


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