8月の読書~38冊目『男が働かない、いいじゃないか!』

38冊目もジェンダー関係で。
田中俊之『男が働かない、いいじゃないか!』講談社、2017年

それぞれの働き方、時間、人生の過ごし方は性別にかかわらず選べるのだ。
ほんとうは。実は「でなければ」でなくても、生きていけたりする。
生きていけない、と思わされていることに、男性も気づいてほしい。

男性向けに、ごく平易に書かれたジェンダーから解放されるためのヒントとなる指南書と感じた。

プライベートの場面や家庭において、働く場において、そして社会の中で、男性がどのようにして男性ジェンダーに囚われ絡め取られていくかという話。多様性が認められにくいのも男性ジェンダーだとよくわかる。

それが個人を苦し思いにさせることやパートナーとの関係でうまくいかなくなる理由がジェンダー。
私は本著で特に頭に残ったのはセクハラ、パワハラのこと。
セクハラはなぜ被害者がそう受け止めたらパワハラになるのか、について、著者はこう断言する。
権力関係を自覚していないからだと。
上司と部下、教員と学生などそこに権力関係が存在することを自覚し踏まえた上での行動が求められる。

性別にかかわらず読んでみてほしい。



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