【徒然】「囲碁のお相手探してます」

仕事先では、いろんな相談が入る。
先日、我が意を得たりと膝を打った案件に出会った。

ふらっと訪ねてこられた女性、おんとし84歳。
背筋はスッと伸びて、杖なくスタスタと歩かれる。お肌もツヤツヤ。指先には控えめなマニキュアが光る。
「囲碁の相手を探しているんです。どこかそういうグループないかしら。」
とのこと。

ふと頭に思い浮かんだのは、高齢者のデイサービスセンターで囲碁の相手を求めるボランティア募集があった件。
センターの担当者に電話したところ大歓迎と二つ返事。
件の女性に、デイサービスセンターの場所を伝えたところ、今から少し時間を潰してから行くわ、と即答。
夕方、そのセンター担当者からお礼の電話が入った。囲碁の相手を求めていた利用者の男性が大変喜ばれたとか。女性は継続してきてくれるかもしれないとのこと。

初めての場所に、初めての人に億劫がることなく会いにいって囲碁を打ってくるなんて、若い人でもなかなか、と思う。
この84歳の女性に、何かされているのか聞いたところ、毎週欠かさず運動しているらしい。ヨガとかトレーニングとか。だからと私は納得。

多分お一人暮らし。好きなように自分のリズムで生きている。そんな雰囲気が漂う。表情も生き生き。
私も多分、一人で老後を過ごさなければならないと思う。だけれど、こんな風に生き生きと元気に過ごしたい。大好きな筋トレ、きっと私が元気にこれからも生きていく支えになってくれると思う。ちょっと励みをもらいました。

素敵な出会いでした。お元気でこれからも運動や囲碁を楽しんでくださいねと、彼女の後ろ姿に声をかけました。

コメント