【読書】10月は積ん読

10月は秋の夜長、読書にはぴったりでさぞかし冊数も進むと思いきや、1冊も読み切れず。
ハンナ・アーレント『人間の条件』の「第5章活動」をさまよっていました。
ほぼ5章は終わったのですが、まだ最後の第6章が残っています。

印象深い箇所に付箋をつけたり、ラインを引いたり、コメントを書き込んだりして読み進めています。
第5章で印象深かったのは、

「ところが、人間というのは、自分たちが活動によって始めた過程については、どんなものでもそれを元に戻すことはできず、それどころか、その過程を安全にコントロールすることさえできないのである。なるほど、一つ一つの行為の起源や責任を忘れたり、うやむやにして、それを非常に覆い隠してしまうことはできる。しかし行為を取り消したり、その行為の結果を阻止することはできないというこの無能力は、いかなる行為の帰結をも予見できず、その行為の動機についてすら確実に知ることができないという、それとほとんど同じくらい完全な無能力に匹敵している。」

すぐに思いつくのは、社会的な問題レベルで言えば、福島第一原発の事故。個人レベルの問題でもいくらでも例はありそうです。

そしてアーレントはいう。「不可逆性の苦境から抜け出す可能な救済は、許しの能力である。」

「許す」ここはすごく腑に落ちた。


続きは11月で。

実は、読むべき本は机の上に数冊。
上橋菜穂子さんの『鹿の王』、塩田武士『罪の声』講談社、2016年、佐藤友亮『身体知性』朝日新聞出版、2017年

10月も講義や臨時の仕事や活動でばたばたしてたけれど、11月はどうかしら。
いつも電車の移動中にしか読めないので、たまにはじっくりカフェで本読んだり、自室でゴロンとソファに転がって本読みたい。



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