【読書】2月後半は精読

心の奥がシクシク痛みます。早く和らげられないかな。

2月後半は2冊。

15冊目
カズオ・イシグロ『日の名残り』中公文庫、1994年。
16冊目
ジュンパ・ラヒリ『停電の夜に』新潮文庫、2003年。

カズオ・イシグロは日本生まれの英国人作家。設定も人物像の描き方も好きで、何冊か原書で読んだりします。この作品も発刊当時に読んで、映画も観に行ったくらい好きです。良い作品になかなか出会えなくて、思わず自分の書棚をもう一度見て、この本を手に取りました。
主人公は老年期に入った執事。執事として「人の品格とは何か」を追求しながらも、過去の仄かな恋心がチラチラとシルクカーテンの揺れる隙間から垣間見れるようで、切なくなります。

いい本を読みたいと司書の友達に相談したら、勧めてくれたのがジュンパ・ラヒリの作品。彼女もイシグロ同様、インド系アメリカ人というクロスボーダーな人。作品も異文化の間にある人々のリアルな日常が描かれている。原書はまだ読んでないですが、日本語訳でこの素晴らしい文章、さぞかし原文も、と感じさせます。いつか原書も読みたい作品。
ラヒリの作品は他にもあるようです。新潮社のクレストシリーズがオススメと友人。

多読もスピード感があっていいのですが、文章を味わう精読も染み渡る感じがしていい。

実は、これら以外に新しい作家の本を読みかけたのですが、文章が心に入ってこないので、三分の1ほどで断念してしまったのが3冊ほどありました。
読めないなと思ったら、そこで閉じてもいいことにしました。好きなものなんだから自由に読もう。

朝、ふと庭を見ると紅梅が満開。燃えるような紅に勇気が湧いてきます。
頑張ろう。。。




上質の語り口
庭の紅梅が満開

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