【徒然】私にとってのパルファンの意味



新しく迎えたパルファン「グッチ プルミエール」



歴代のパルファン


元々、香水にはあまり興味がなかった。
化粧にも興味がなかった。20歳代は飾り気がないというか、味気も色気もなにもない生活で、硬派を気取っていた。

30歳代に入る手前で、大きな病気をし寛解まで数年かかったことがあった。
(そのあと何度か再発した)そのとき、自分を大切にする、というか、自分を励ます、慰める、ことに必要性に気づいた。それまでは自分は正しくない、正しい自分を求めていたように思う。努力できない自分、達成できない自分を責めていたと思う。
自分でがんじがらめにして一人でしんどいと思っていたことがあった。
そのとき、ふと香りに惹かれるようになった。
30歳を過ぎて、1、2年に1回パルファンを買い求めるようになった。
百貨店の売り場で、何十と並ぶ瓶から、今年の私の1瓶を選ぶ。なんとも言えない、素敵な気分だった。
以来、無くなりそうになったら、これがちょうど2年くらいに1度なのだ、売り場に足を運ぶようになった。
今では、毎日(休みの日以外は)つけずにはいられないほどである。
といっても私は少しだけ。手首、耳の下、足首、その程度なので、さほどは香らない(と思う)。ほのかに漂う香りに自分を感じる。

ここ何年か分だけだが、瓶を眺めてみると、スッキリとした香りから、次第に複雑な香りに変化しているのがわかる。

ブルガリの清廉な香り、キリッとした気分になってお気に入りだった。すぐに香りは消えてしまうのだけれど。
ディオールのアディクト、これも耽溺しそうな刺激的な香り。自分にとってはチャレンジな香りだった。
シャネルのアリュール、甘さの立つ香りに惹かれたのもこの時が最初。
人に、この香りなに?と聞かれたのもこのアリュールが初めてだったと思う。
ベルサーチのバニタス、もう一歩大人になった気分を味わえた。たっぷり使っても嫌味のない、香りだった。

2016年12月、選んだのはグッチのプルミエール。
これは母からのクリスマスプレゼントとして受け取った。
母は大人な香りね、と言った。
癒しというより、自分を奮い立たせてくれる、プライドのある香りだと思う。
そう、しゃきっと背筋を伸ばし歩きます。

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